Loading...
RNA-seqは、全mRNAの配列情報をもとに、遺伝子発現量を網羅的かつ定量的に解析する手法です。発現変動の解析、新規転写産物の検出、スプライシング解析などに有効です。本解析室ではではNEB社のNEBNext™ Ultra™ II RNA Library Prep Kitを用いてライブラリー作成を行い、Illumina™ NextSeq™ 2000でシークエンスを行います。3'mRNA-seqとの比較はこちら。
ライブラリー作成の流れは以下の通りです:
1. mRNAの単離・断片化・プライミング(1時間)
2. 1st strand cDNA合成(40分)
3. 2nd strand cDNA合成(1時間)
4. 二本鎖cDNAの精製(30分)
5. エンドリペア(1時間)
6. アダプターのライゲーション(30分)
7. ライゲーション産物の精製(30分)
8. PCR増幅(30分〜1時間、7〜15サイクル)
9. PCR産物の精製(30分)
10. Bioanalyzerによるライブラリーの品質チェック
※詳細なプロトコールはPDFファイルでご確認いただけます。
※NEB社の提供している本フローチャートの基となるプロトコールは、NEB社のキットのページよりご確認いただけます。
料金は以下の通りです(税込):
以下のいずれかに該当する者が解析を委託することができます:
サービス内容 | 学内者 | 学外者 (大学・公的機関) |
学外者 (一般) |
---|---|---|---|
クオリティーチェック(必須) | 11,100円 | 12,200円 | 12,800円 |
ライブラリー調製 | 17,900円 | 19,600円 | 20,600円 |
シークエンシング (100万リードあたり) |
800円 | 1,000円 | 1,200円 |
バイオインフォマティクス解析 (1条件あたり) |
13,200円 | 14,400円 | 16,500円 |
※クオリティーチェックは、精製RNA受け取り時とシークエンシング前のライブラリーに対して2回必要となります。
1検体あたりの料金例(3000万リード、バイオインフォマティクス解析なしの場合):
シークエンス前のQCは、すべてのサンプルにおいて必須です。ただし、事前のライブラリーQCに限り、以下の条件を満たす場合にのみ省略も可能です:
上記以外の場合には、ライブラリーQCも当方で実施いたします。
サンプル調整に3日間、シークエンスに2日間、バイオインフォマティクス解析に2日間かかるので最短で1週間かかります。混み具合にもよりますが、3週間程度を見込んでいます。
※シークエンスの実行について:1回のシークエンス実行には、P1試薬で合計1億リード、P2試薬で合計4億リードが必要です。ご依頼いただいた全サンプルの合計リード数が上記の必要リード数に満たない場合、他のユーザーとの相乗りとなり、他のユーザーからの依頼があるまで待機する必要があります。
以下の要件を満たすRNAサンプルをご提出ください:
以下の解析結果を提供いたします:
※以下の解析結果については、1条件あたりのバイオインフォマティクス解析料金が必要となります:
※カスタム解析が必要な場合は、ご相談ください。
※ シークエンシング結果のリード数が3000万リードに満たない場合でも、極端にリード数が少ない場合(300万リード未満)を除き、再度のシークエンシングは行いません。再度のシークエンシングが必要な場合は、別途シークエンシング料金が必要となります。
手法 | RNA-seq | 3'mRNA-Seq |
---|---|---|
増幅対象 | 全トランスクリプト | 3’末端付近からポリA末端に向かって |
シークエンシング | 50bpのPaired-end(応相談) | 125bpのSingle-end |
他のライブラリーとの混合(Multiplex) | 可 | 非推奨 |
Poly-A選択 | 最初のステップで行う | cDNA合成時に行う |
必要なRNA量 | 10ng–1μg | 1ng–500ng |
断片化 | 逆転写前に断片化 | しない |
コスト | — | RNA-seqより安価 |
選び方の目安:
・遺伝子変異解析、スプライシングバリアントの検出、新規転写物の発見を行いたい場合は、RNA-seqが適しています。
・発現量解析を短時間・低コストで行いたい場合は、3’mRNA-seqがおすすめです。
精製RNAを提出してください。A260/A280 > 1.8、A260/A230 > 1.8。Bionalyzer 2100でRNA integrity number (RIN値) が7以上を確認できるサンプルが推奨になっています(RIN値はできれば8以上が好ましい)。濃度は25ng/ul以上、合計で100ng以上、提出してください。アガロースゲル電気泳動、もしくは、Bioanalyzerで、18s及び28sのバンドが明瞭で、分解物と思われるスメアがないことをご確認ください。(分解しているサンプルを解析する必要がある場合は、ご相談ください)。サンプルは-80度で保存してください。
GACHAでは、以下の2回のクオリティーチェックを行います:
これらのクオリティーチェックは必須項目となっており、料金に含まれています。
どの方法で用意されても構いませんが、例えば、ThermoFisher SCIENTIFICのキットPureLink™ RNA Mini Kit(カタログNo: 12183020)を用いることができます。
郵送する場合は、十分量のドライアイスを同梱した上で、冷凍便にて送付ください。ドライアイスは、郵送時間が30時間以内であれば3-4kg、2日であれば6-7kg、3-5日であれば8-10kgが目安となります。